書評

父親ができる最高の子育て

父親の役割ってなんだろう。子育てをしているお父さんならば、考えることもあると思います。

父親も母親も子どもが幸せになるように育てたいという思いは同じ。でも、母親に比べて、子供と過ごす時間が短くなりがちな父親にできることはどんなことでしょう。

そんな疑問に答えてくれそうなタイトルに引かれて手に取りました。

『父親ができる最高の子育て』高濱正伸 著 (ポプラ新書)

子どもの成功のカギは母親との関係

タイトル通り、父親の子育てについて書かれている本なのですが、第1章の冒頭から父親の価値を否定するような事実が示されます。

アメリカのハーバード大学が2013年に出した「なにが人を幸せにするか」という調査で、仕事の成功はIQとは関係なく、幼少期に母親とあたたかい関係を築けていた男性は、そうでない男性と比べて年収が平均8万7000ドル(890万円)も高いという結果が出たそうです。

これを読むと、子どもの成功に父親は不要なのか、父親の役割はないのかと思ってしまいますが、著者は「父親がすべきたったひとつのこと」として、「妻を笑顔にすること」と説きます。

これは、必ずしもイクメンにならなければならないということではなく、「母親が安心して育児に取り組めるように支えてあげることを考えるべき」ということです。

妻と向き合う

著者は、「メシが食える大人に育てる」理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」の創始者で、30年以上にわたり、30万人以上の子どもと親を見てきているそうです。

その中で、不登校などの問題のある子どもは、両親の夫婦関係がよくない家庭が大半だということです。

この本では、子どもの幸せのために、父親である夫が、妻を理解し、妻と向き合うことの大切さと、そのためにできることを豊富な具体例を交えて伝えてくれています。

父親の役割

その上で、「言葉の力をつける」「論理的思考を教える」など、子どもに対しての父親の役割についても説いています。

そして、父親が子どもに「生き抜く力」をつけさせるために、子どもと積極的に遊んであげること、そして、10歳を過ぎた頃には、「人生の本音」を話してあげることが大切だということです。

自分自身、妻の話をちゃんと聞いてあげられているか、子どもときちんと遊んであげているか、反省させられた、貴重な読書体験になりました。

「育児に関心があるのに、うまくいかないのはなぜ?」とか「父親として、どう子供に接すればいいか」などという思いがあれば、手に取ってみればいかがでしょうか。

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